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1999/07

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Society and Nature 社会と自然界

「神の、目に見えない本性、すなわち神の永遠の力と神性は、世界の創造された時から、このかた、被造物(ひぞうぶつ)によって知られ、はっきりと認められるのであって、彼らに弁解の余地はないのです。」

ローマ 1:20

最近、バイクで旅をすることが多くなった。飛行機で1時間しか掛からないところを7時間もかけて行くのである。機内の中で「今日はバイクに乗れない、残念…」と思い悩む1時間の心の苦痛より「今日はバイクに7時間も乗れた!」と喜び、痛む体の苦痛を選んで生活している。旅して感じさせられるのは、都会と自然界の違いである。社会は都会を中心にして、築き上げられてゆく。
そして、社会の秩序は法律やルールによって守られてゆく。しかし自然界はいのちによって秩序が保たれている。また、そのいのちは美しい花を咲かせ、新鮮なかおりをはなち、ここちよい風を吹かせ、まぶしい光を放つ。その中を走っていると不思議に心がはずみ、なぜか自然界のダイナミックなエネルギーとパワー(力)が俺を謙虚にさせる。バイブルの中には「天と地は神が創られ、天は神の栄光をつげしらせ、大空は神の御手のわざを指し示し、海も地もまたその中にいる生きものも、主(創造の神)のものであり、高い山々の頂も主のもの…」とある。見える自然界の魅力は見えない魅力の源である神によって成り立っていることを聖書は示している。自然界はまさに、バイブル(神のことば)のメッセージそのものである。しかし社会というものは、結構その自然を破壊して築き上げられて行くところがある。人間が建てあげたバベルの塔のようなビルディングに囲まれて「いのち」より「かたち」の中で息苦しく生活していることが多いように思う。金を儲けることだけに心を奪われ、やれ"学歴だ"、"地位だ"、"名誉だ"、"肩書きだ"に走り、人を人として見ずに、
"愛の無い"、"冷たい"、"乾いた社会"を築き上げて行く。自然界の中で謙虚な心に変えられる人々も社会の中で、知らず知らずのうちに、高慢な心に変えられてしまう。自然界の花鳥風月は、われわれを裁かないが、社会の中にいると、我々人間は互いにののしり合い、裁き合うことが多い。自然の中で、生きものは自然体にいきているが、社会の中に生きているわれわれは罪によって、不自然に生きてしまう。このような私達にイエスは自然界を指差しながら、
「空の鳥を見なさい…、野の花を見なさい…。」と語りかけて下さる。空の鳥は種蒔きもせず、刈り入れもせず、倉に納めることもしないが、ちゃんと養われている。また野の花も働きもせず紡ぎもしないが美しく着飾っている。イエス・キリストは自然体の生き方を見失なって食べる事や着る事、いわゆる社会のなかで生活することに必死になっている。われわれに、自然の法則にゆだねて生きている鳥や花のように自然界を創ったいのちの源である神にゆだねて生きる事をすすめている。イエスは今日もあなたに"お前は野の花や空の鳥よりも大切だよ。おれにまかせて生活してみな"とチャレンジを与えてくれる。
人が創ったものだけを見つめて生きるのではなく、神が創った自然界をたまには見つめて生きてみてはどうだろう。

わたしは山にむかって目を上げる。
わたしの助けはどこから来るのか
わたしの助けは天と地を創られた神から来る

静まってわたしが神であることを知れ。

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