Fellowship    79

発行 日本伝道者協力会(EFJ 101-0062千代田区神田駿河台2−1     20073

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伝道者としての最高の喜びとは

                                      EFJ 顧問    渡辺暢雄

最近、伝道者としての37年ほどの歩みを回顧して欲しいとの要請を受け、埃をかぶっていた10冊ほどの記録簿を取り出してみた。何せ、36歳から76歳に及ぶ内容であるから、容易に読み切れるものではない。最初は、何ヶ所くらいの集会で奉仕し、どのような成果があったか集計してみようかと思ったが、そんなことをして、何の意味があるかと途中で断念した。そして、今まで受けた恵みのすべてが、私から出たものでは全くなく、すべて主から出たものであることを再確認する結果となったのである。ただ、主にのみすべての栄光をお返しすべきであることを悟ったのであった。

 

そうした折から目にとまったのがルカによる福音書10:17〜20に記されている、歓喜にあふれて伝道旅行から帰還した72人の弟子たちと主イエスの会話である。弟子<主よ。あなたの名によっていたしますと、悪霊までが私たちに服従します。> 主<わたしは、サタンが電光のように天から落ちるのを見た。…しかし、霊があなたがたに服従することを喜ぶな。むしろ、あなたがたの名が天に記されていることを喜びなさい!> この最後の御言がしっかりと自分の心の底に焼きついているならば、伝道の成果いかんによって一喜一憂することはないであろう、と思うのだ。

 

チャールズ・チャップリンに記者が発した一問 “あなたが今まで制作した、どの作品が自分なりに一番傑作だったと思われますか。” に対して、彼が思わず発した答えが私の心を離れない。 “それは、これから制作するものの中にある”。これを私たちに置き換えて考えるなら、こうなるだろう。「いままでの伝道者、牧師として経験した、どのような心踊る勝利の経験よりも、終わりの日に主の前に立つ、その光栄は比較にならぬ程、輝かしい経験であろう!」と。

 

使徒パウロも言っている。「しかし、私たちの国籍は天にある。そこから、救い主イエス・キリストの来られるのを、私たちは待ち望んでいる。」 (ピリピ3:20) 

最近、内村鑑三氏の12年間にわたる膨大な日記を入手し、その最後に認められた一行を読んだ。息を引き取る二日前のものである。曰く「引き続き希望の内にある」まさにイエスさま、万歳である。                         (日本伝道協力会 主幹伝道者)

 

 

 この国に伝道者を起こして下さい!!

    断食祈祷聖会2007報告
         サマリタン・ゴスペル・クルセード 宮本俊一
今年も1月8〜10日までの3日間、日本の宣教のために祈る「断食祈祷聖会2007」が新大久保の東京中央教会を会場にして開かれた。今年のテーマは「青年に幻を、団塊世代に夢を」で、青少年が教会離れしている背景と共に、いよいよやって来た「2007年問題」である団塊世代に焦点を合わせた聖会とした。委員長の三森春生師は信徒・教職者の高齢化、献身者数の減少、日曜学校生徒の激減に触れ、「献身者よ起きよ、伝道者よ起きよ、眠っている滅びの民たちに福音を」と危機感の中にある祈祷を訴えた。
初日である8日は日本の青年に対してのプログラムとして組まれ、宮本が初日の司会進行の担当を行ったので以下記します。
8日午前10時、日本福音同盟理事長の峯野龍弘師によるバイブル・リーディングで始まり、招きの応答として、十字架の血潮によってこの聖会が悔い改めから導かれた。
午後は青少年伝道を世代別に各伝道団体が発題し、それに対しての祈祷時間を持った。
1部は大学生伝道として、佐藤義孝師(日本キャンパス・クルセード・フォ・クライスト)が、現在、日本各地の大学キャンパスで救われ多くの実を結んでいる。日本の青年たちが救われないというのはウソである。出て行って伝道しないからであると報告。日本CCCのフルタイム・スタッフも増えている事を話された。
2部は高校生伝道を代表して鈴木パウロ師(Hi-BA 高校生聖書伝道協会)が現代の高校生の課題について、高校生は孤独で、居場所を探している。自分が安心できる場所、必要とされる場所が必要、と報告している。
3部は中学生伝道として、淤見康子師(中学生聖書クラブ協会)が、聖書66巻通読を中学生に勧める運動を紹介した。
中高大学生、それぞれの宣教分野からの発題に対して、会衆は不思議に明日の日本の青少年に希望を持った。課題は多いが、すべての教会が青少年に情熱を傾け、祈り、宣教し育てるならば、必ず次世代の若き伝道者が生まれ、日本の若者にリバイバルの炎が点火する希望が見えた。しかし反面、危機も感じた。私たちが青少年伝道へのパッションを持って宣教するラスト・チャンスの時期である。

伝道者へのステップ 12 

「メッセージについて」

 総理の年頭所信表明演説の中で、くりかえし「美しい日本」という言葉が使われました。国の中が乱れてくると、言葉が先ず乱れてくるといわれます。女性に対して、「15〜50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭でがんばってもらうしかない」と平気で発言する厚生労働相。どんなに弁明しても、後の祭りです。一度流れた水は盆に戻りません。美しい日本は、美しい日本語から生まれてくると思います。

 「私の兄弟達。多くの者が教師になってはいけません。ご承知のように、私たち教師は、格別きびしいさばきを受けるのです。」(ヤコブ 3:1) 

これに続いて言葉の大切さについて記されています。言葉で失敗しない人は完全な人だと言われています。私も言葉で、多くの失敗をしてきました。なんと多くの人の心を、不注意な言葉で傷つけてきたことでしょう。一度口から出た言葉は、独り歩きして、何処に行ってしまうか判りません。ましてや、今の時代は、録音、録画されている時代です。そんなことは言いませんでした、といくら弁明しても証拠が残っているのです。普段の会話もさることながら、講壇の上から、神の代弁者として立てられ、語る者の責任は大きいです。

 特に伝道者(説教者、牧師)は世界で最高の、唯一の福音を語ることが委ねられているのです。それだけに、正しく、正確であるとともに、美しい日本語で語るように勉強したいと思います。私は、日本語は世界でも有数の、美しい言葉だと思っています。日本古典芸能の言葉の素晴らしさには、目を見張るものを感じます。

 

メッセージの言葉が、いまとても乱れてきているように感じています。品格が失われつつあるように思います。  

 

 

(断食祈祷聖会2007にて2日目の夜の一般公開集会でメッセージをする筆者)

 

<断食祈祷聖会2007 における会場と講師の写真はクリスチャン・トゥデイ社のご提供によります。ご好意を感謝致します>

伝道者往来                         有賀喜一

リバイバル聖書神学校長、国際福音神学校長。

  全日本リバイバル・ミッション代表。アジアンアクセス国際教授

  JCGI ネットワーク副理事長、全国講師。

 

○キリストに出会って60年

 1947年12月31日、大晦日の晩、仏教での救いを求めてお寺に向かって道を急いでいたとき、クリスチャンの上級生にある街角で出会い、押し問答の末、無理に除夜祈祷会に連れて行かれ、生まれて初めて福音を聞き、聖霊によって新生して満60年を迎えて2007年は究極の摂理の年である。「子よ、心安かれ、汝の罪赦されたり」(マタイ9:2)

○キリストに献身して55年

  高校卒業した1952年3月最初の主日、救いに導いてくださった宣教師の友人の開拓伝道の最初の礼拝で通訳を引き受け、そのメッセージでアブラハムのイサクを捧げたように日本の伝道は日本人の手で、と言う挑戦を受け、自分と生涯を捧げて満55年である。「汝死に至るまで忠信なれ」(黙2:10) 

○キリストに仕えて49年

 神学校卒業して栃木県大田原市に宣教師とともに開拓、一年で会堂が与えられ、自給化になる。同時進行で他に4つのまちで開拓。今それぞれに会堂が建てられている。ハレルヤ。4年奉仕の後、全日本伝道の使命を与えられて、本田弘慈師の協力伝道者になり、1962年から1977年まで15年間で全国250ケ所のクルセードで100万人に福音を伝えた。他に60万人の子供たちにキリストを伝えた。

 1977年突如、神の使命で、関西聖書神学校長に任命された。(イザヤ41:13、15)。ここで一生を送るよう自分の本籍まで移したほどであった。12年次世代の指導者養成に仕えたのである。この時期は自分にとっても成熟の時となった。

 1989年3月、三つのみ言葉で(出33:14、ルカ5:4、ルカ3:4−6)新しい焦点の合った生涯に導かれたのである。先ず全日本リバイバル・ミッション代表・伝道者として1993年以来毎年集中伝道を日本全国に展開させていただいている。今年は10月19−21日、ハワイ、ワイキキシェルでもたれる。さらにリバイバル聖書神学校長、国際福音神学校長として次世代の指導者養成に当たっている。そしてJCGIネットワーク(日本教会成長研修所)、アジアンアクセスを通じてよりよき指導者養成と教会開拓に従事している。アジアのモンゴール、ネパール、中国、カンボジア、ミャンマー、スリランカなどに海外講師の一人として奉仕している。

 

この三つの焦点の合った生涯に主と教会とこの世に仕えて主を喜び、終わりまで全とうさせていただきたい。

(断食祈祷聖会2007にて1日目夜の一般公開集会でメッセージする筆者)